デナリウス / 銀貨(AR Denarius)
発行者:アウグストゥス(Augustus, 27 BC–AD 14)
発行年:紀元前19–18年頃、ヒスパニア(スペイン)不確定造幣所(おそらくコロニア・パトリキア)
重量:3.50 g
サイズ:19.3mm
ダイ軸(Die Axis):未確認
表銘文
CAESAR AVGVSTVS
「カエサル・アウグストゥス」
図像(表)
オークの冠(corona civica)を戴くアウグストゥスの右向き頭像。
→ 元老院から「市民を救った英雄」として授けられたオーク冠であり、皇帝の慈愛と守護を象徴する。
裏銘文
DIVVS IVLIVS
「神格化されたユリウス(ディウス・ユリウス)」
図像(裏)
八条の光を放ち尾を引く彗星(“カエサルの星”)。
→ 紀元前44年、ユリウス・カエサル暗殺後に現れた彗星は、民衆からカエサルの魂が天に昇った徴と見なされた。
この出来事をオクタウィアヌス(後のアウグストゥス)は巧みに政治利用し、養父を「神」として祭り上げ、自らを「神の子」と称した。
歴史的背景
このデナリウスは、共和政末期から帝政初期への転換を象徴する神話的・政治的プロパガンダ貨幣。
裏面の彗星は「カエサルの星(Sidus Iulium)」として古代史に残る。
ウェルギリウス『牧歌(Eclogues)』では、
> “Caesaris astrum sidus eximium fulsit”
「カエサルの星が、悲しみの闇に輝いた」
と詩的に謳われ、ローマ人の心に「神に導かれた新時代」の象徴として深く刻まれた。
この貨幣は単なる記念ではなく、アウグストゥスが自らの統治を“神の意志によるローマの再生”として正当化するための重要な思想的宣言であった。
文献番号
RIC² 102
分類
Roman Empire, Augustus, AR Denarius (“Comet of Caesar”), Hispania mint (c. 19–18 BC)
※コインのみになります。
写真のコレクションボックス等は付属しません。
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